エアコンの「カビ臭い」が健康を害する原因に!すぐできるお掃除と対策
エアコンをつけた瞬間に「うわっ、カビ臭っ!」と思ったことはありませんか?
ここでは、エアコンがカビ臭い原因をわかりやすく簡単にお伝えすると共に、カビが健康に与えてしまう害と、今からできるお掃除や対策を記しています。
エアコンがカビ臭い原因を簡単に
エアコンがカビ臭い原因を簡単に言うと、エアコン内にカビがあるからになります。
そもそも部屋は全くカビていない、カビ臭くもないのになぜエアコンの中だけがカビてしまうのか?と言うと、
エアコン内がカビの好む環境になっているから
なのです。
- 気温が20〜30度
- 湿度が70〜80%
- ホコリや汚れがある
エアコン内でカビが発生・育成しやすいのが梅雨から夏にかけてです。梅雨時期の平均の湿度は78%くらいと言われ、この条件がばっちり当てはまります。
さらにホコリや汚れがあればカビのエサになるので、この時期はいつも以上に「カビ臭さ」を体感できるでしょう。
エアコンは構造上、お部屋の暖かい空気を冷えたアルミフィンにぶつけて空気を冷やすため、水蒸気が水滴になるという工程の繰り返し。乾燥させておくという方が無理なのです。
アルミフィンはエアコン内部のここ
エアコンのカビを放置すると健康被害に
エアコンのカビを放置してしまうと、かなり早い段階で咳が出始めます。これは、体が悪いものを追い出そうとしている証拠です。
ここで「エアコンのせいだ!」と気づけばまだ良いのですが、「季節の変わり目だし、風邪だろう」と思ってしまうとあとで大変なことになりかねません。
カビぐらいで死にはしないでしょ?
確かに、カビはそこまで強いイメージのものではありませんが、人体には確実に有害な「カビ毒(マイコトキシン)」を持っています。
カビ毒にはいくつか種類がありますが、その中には人の肝臓や腎臓、胃腸などに害を与えたり、食中毒を起こさせたり、強い発ガン性のあるものもあります。
既にカビ臭いにおいがしているエアコンで、そのままカビをばらまき続けるくらいなら、エアコンを止めた方がよっぽど良いです。
今はただの咳でも、それが悪化してしまうと、アトピー性皮膚炎や咳喘息(せきぜんそく)、肺炎、アスペルギルス症になってしまう人もでてきてしまいます。
エアコンが原因のこわい病気
夏型過敏性肺炎
トリコスポロン・アサヒというカビを吸い込むことでアレルギーを引き起こします。
乾いた咳や微熱、肺の炎症、息が苦しいなどの症状が特徴。
日本を中心に東アジア特有で見られる病気で6月から10月頃に患者が増えます。
アスペルギルス症
アスペルギルス菌が体内に入ることで、湿った咳や痰、発熱、重症になると血痰を引き起こします。
アスペルギルス症は重い病気で、一度肺の中でカビが繁殖するとなかなか排除ができません。
感染力も強く、加齢や喫煙で肺の抵抗力が低下している人は感染しやすい。
実際にあった体験談
エアコンを15年使い続けています。一度も掃除したことはありません。
去年から、夏になると、原因不明の「咳・痰」の症状に悩まされるようになり、今年も二週間前から咳と痰がひどくなり始め、今とても辛いです。
色々調べたら、『夏型過敏性気管支炎』の可能性が高いことが判りました。埃やカビまみれの汚いエアコンを付けることによってそれらを吸い込み、気管支炎や肺炎を起こしてしまうというものです。
ヤフー知恵袋より
エアコン内のアスペルギルス菌を吸い込み「急性アスペルギルス症」を起こした男性は、7年前に発症したにもかかわらず、今でも病院に通っている。
アスペルギルス症は自然に治癒するのは難しく、咳が出る、熱が出る、ぜんそくで呼吸が苦しいなど、肺炎と似たような症状が出た時は病院で治療しないと気管支の破壊が進行してしまいます。
2018年9月13日放送 あさチャン!より
原因不明の咳が数日前から続きます。エアコンのカビかと思うのですが。。。
医者で抗生物質と風邪薬をもらっても治りません。喉の奥が急に咳したくなってしまいました。
ヤフー知恵袋より
エアコンのカビで、この2ケ月程、咳が治りません。
仕事が休みとかで家にいる時は咳は出ないのですが、職場に行くと喉の調子が悪くなり咳が出てひどい時は息苦しくなります。
現在は病院で喘息に効く薬を出してもらっています。
ヤフー知恵袋より
最初は鼻炎とかの軽めのアレルギーでも、体に悪い状態が続くことによって、これらの病気を引き起こすことは十分ありえます。
特に赤ちゃんがいる家庭は気をつけましょう。
生後6か月頃までは、母親からもらった抵抗力があるため、まだマシですが、生後6か月以降はその免疫がなくなってしまうため、とても無防備な状態です。
ここにカビ胞子やウィルスを乗せた風がバンバン当たったらどうでしょうか?...
赤ちゃんでなくても体に害が出るのは時間の問題ですし、小学生以下の抵抗力の弱い子供、年配の方も同じく気をつけたいですね。
エアコンがカビ臭いときの対策は3つ!
まずはできるお掃除
まず今からすぐにできるのはエアコンのお掃除です。
エアコンのフィルター、ルーバー、外側などは今からでもお掃除できるのですぐにしましょう。
ただ、エアコンは構造が複雑なため、これ以上のお掃除はある程度の技術が必要です。専門業者への依頼も検討しましょう。
業者によるエアコン分解お掃除
専門のエアコン掃除の業者があります。専門といっても全国に数百店舗持っているところもあるので意外に身近です。
実際、「カビ臭い」実感があるところまでの状態だと、エアコン内部でカビがかなり増えていることが多く、素人の掃除では臭いを改善することが難しいかもしれません。
業者のお掃除は相場で1万円前後〜ですが、素人ではできないところまで分解して丁寧にお掃除してくれるため、カビ臭いのを解決できることも多く、依頼する価値はありますよ。
参考記事:
毎日できる簡単カビ対策
毎日できる簡単なカビ対策があります。それが
エアコンを消す前に、30分間の送風運転をする
です。
先ほど書いたように、夏のエアコン使用後は、エアコンの中は水分がいっぱい。特に熱交換器であるフィンには水蒸気から水へと変わった水分で湿っています。
ここで、30分間の送風運転をすることで、エアコン内の水分を乾かす効果を得ることができます。
エアコンの機種によっては、「内部クリーン運転」というのがこの機能です。
ダイキン、日立、パナソニック、三菱、富士通などのエアコン主要メーカーでは、多くの機種に内部クリーン運転機能が付いています。
暖房や送風機能を使って、エアコン内部の湿気を除去する機能。
お気づきの方もいるかもしれませんが、暖房や送風機能を使うので、エアコン内の湿気が吹出口から出ることになります。このため、部屋の温度も湿度は若干上がることになります。
部屋を移動するときや、外出するときにできるのが一番良いですね。
送風機能がないエアコンは?
送風機能がないエアコンでも、送風を使うことはできます。
冷房のまま設定温度だけをどんどん上げてみてください。部屋の温度以上に上げるようにすると、冷気が出てこなくなり風だけが出てくる状態、つまり「送風運転」にすることができます。
(逆に、暖房運転をしていた場合は暖房のまま温度を下げていけば、送風状態にすることができます。が冬の暖房の時期はそもそもカビの原因のジメジメした状態にはなっていません)
新しいエアコンを長く大事に使いたいという方も非常に効果の高い方法です。
ただし、送風機能でできるカビ対策はあくまでカビの予防です。今あるカビを取るまでの効果はないので、やっぱりまずはお掃除でキレイにすることが先決です。
エアコンの臭いが取れないのはなぜ?
自分でしっかり掃除したのに、カビの臭いが取れないのはなぜでしょうか?考える理由はただ一つ。エアコン内にまだカビが存在しているからです。
つまり、掃除が完全でないからに他なりません。
確かにエアコンカバーを開けて、フィルターを掃除、場合によってはアルミフィンも掃除されたかもしれません。
でもそれは残念ながら見えているところだけなのです。
エアコンの構造はこのような感じになっています。アルミフィン(画像では熱交換器)だけを掃除しても、裏側のフィン、その向こう側の送風ファンやエアコン内にまだカビが残っている可能性があります。
エアコンは、基本的にエアコン使用者が掃除をすることを想定していないのです。
主要エアコンメーカーでも、エアコン掃除は専門業者による掃除が必要という見解です。
エアコンのカビ臭さがここまできてしまっていたら、お掃除のプロに相談することをおすすめします。
大手お掃除業者の相場比較と、業者の選び方はこちらを参考にしてみてください。