エアコン掃除スプレーはおすすめできない?効果はあるけど危険性も

エアコン掃除スプレーはおすすめできない?効果はあるけど危険性も

 

エアコンのフィルターを外したら、すさまじい汚れが...

 

なに?エアコンの掃除が簡単にできる洗浄スプレーがあるって?

 

「それはいい、早速買ってみよう!」

 

「じゃあどれがおすすめ?」

 

となっている方に最初に警告です。

 

表題のように、エアコン掃除スプレーは、ある程度の効果がある点としてはおすすめできますが、その上で少し気になることや、場合によっては危険性もはらんでいます

 

メリットやデメリットも確認した上で、エアコン掃除スプレーを買うようにしましょう。

 

 

エアコン掃除スプレーの効果

エアコン掃除スプレーはおすすめできない?効果はあるけど危険性も

 

エアコン掃除スプレーの効果を簡単に言うと、その素材はアルカリ性洗浄剤電解水が主な原料で、エアコン内部、特に「フィン」という熱交換の部分に溜まった汚れやカビをきれいに洗浄してくれます。

 

マツコ・デラックスさん、関ジャニの村上信五さんの番組の「月曜から夜ふかし」でも紹介されたこともありエアコン洗浄スプレーが全国的にも一時人気になりました。(参考:月曜から夜ふかしで放送!エアコン掃除スプレー

 

市販でも多くの商品が販売されており、一般人でも簡単にエアコンのお掃除ができるのが魅力です。

 

エアコン掃除スプレーはおすすめできない?効果はあるけど危険性も

カジタクさんのブログより

 

エアコン掃除スプレーには大きく分けて、フィン用(フィルター奥の熱交換器)、送風ファン用(回転する筒状の場所)のエアコン掃除スプレーがあり、それぞれ分けて使う必要があります。コレ1本でもう安心!的な商品はないんですね。

 

フィン用掃除スプレー

 

エアコン掃除スプレーというと8割型が冷却フィン用のスプレーで、洗い流さないタイプが多いです。

 

ファン用掃除スプレー

 

ファン用のスプレーは商品数は少ないですが、その多くがムース状になった「洗浄スプレー」と、洗浄ムースを洗い流すための「リンス液」の2本セットで販売されています。

 

 

エアコン掃除スプレーの4つのデメリット

エアコン掃除スプレーはおすすめできない?効果はあるけど危険性も

 

安くて便利グッズに見えるエアコン掃除スプレーも、実は意外にデメリットが多い商品です。
場合によっては危険になるので、確認しましょう。

 

十分洗い流すことができない

エアコン掃除スプレーの一番のデメリットがこれで、すすぎができないことです。

 

エアコン掃除スプレーは8割がフィン用のスプレーで、洗浄剤を洗い流さないタイプのものがほとんどです。

 

これはなぜ良くないかというと、
シャンプーで例えるなら、頭をシャンプーしてすすぎをせずに乾かすのと同じ。

 

洗濯機で例えるなら服を洗剤で洗って、すすぎをやっていないまま干すのと同じです。

 

洗浄剤がエアコン内に残ってしまうと、カビのエサとなってしまう可能性も。今まで以上にカビが繁殖する原因となることもありえます。
洗浄スプレーのあとは、送風運転などでしかっりすぎるくらいに乾かさないとNG、それでも洗浄剤はある程度残ったままなのです。

 

エアコン掃除業者の方のブログなどをチェックしてみると、こういった理由からエアコン掃除スプレーに反対派の方がかなり多いです。

 

熱交換器にスプレーで吹きかけた洗剤は、浮かし取れた汚れと共にどうなるのでしょうか?

そうです。吹き付けた洗剤は浮かし取った汚れと共にそのままエアコン内部に残ってしまうだけなのです。

 

市販のエアコン洗浄用スプレーの弊害|コジワンサービスより

エアコン洗浄スプレーは洗剤だけつけて洗い流さないので、目詰まりを起こし故障の原因になります。

 

エアコンメーカー側も洗浄スプレーは故障の原因になるので使わないようにと注意しています。

 

エアコン洗浄スプレーはダメ× エアコンクリーニング 寝屋川cleaning-baseさんブログより

 

 

完全に汚れを取るのは難しい

エアコンは、本来ならエアコンを分解しなければしっかりとした掃除ができない家電です。お掃除のプロ業者でも教育や研修を受けたりした人が行うものです。

 

なのでこちらから見えている範囲くらいは綺麗になりますが、奥の方まで完全にカビや汚れが取れているというわけではないことに注意です。

 

意外に手間

エアコン掃除スプレーは簡単手間なしと思われがちですが、きちんとやろうと思ったらかなり手間がかかります。その一つが「養生」です。

 

 

エアコンを掃除するのはいいですが、洗浄液を勢いよくスプレーするので、ジェット噴射で跳ね返った洗浄液が周りの壁についたり、カビなどで汚れた液が床にダラダラと落ちるハメになります。

 

また、後述していますが、エアコンの電気系統の養生は絶対に必要なので面倒だからといって怠らないようにしましょう。(最悪、火災の原因になります)

 

最悪の場合は火災に?!

 

NITE(ナイト:独立行政法人製品評価技術基盤機構)によると、平成17年から21年の5年間にあった事故355件のうち、エアコン洗浄液などが電源コネクター部に付着し、結露によってトラッキング現象が生じ、発煙・発火した報告が29件あるとあります。
独立行政法人製品評価技術基盤機構 エアコンによる事故の防止について

 

取り扱いに未熟な素人が、エアコンの基盤や電気系統の装置に洗浄スプレーをかけてしまうことにより火災になったことが考えられます。

 

エアコン掃除スプレーはおすすめできない?効果はあるけど危険性も

 

エアコン洗浄スプレーを使うならエアコンの基盤や電気系統の養生は必須です。
かんたんにできることの裏側には、安易におすすめはできないこともあるという点も理解しておきましょう。

 

 

以上のようなデメリットがあるので、私はエアコン掃除スプレーではなく、専門業者によるクリーニングが最善と考えています。

 

ここまでを理解した上で、「よしわかった、でも私はエアコン掃除を安くやりたいんだ!」「自分でエアコン掃除スプレーでチャレンジしてみる!」という方には、使える人気商品を紹介します(笑)

 

専門業者を探そうと思った方はこちらも参考にしてみてください。

 

 

エアコン掃除スプレーの人気商品(フィン用)

エアコンクリーナー Ag+消臭プラス

価格 2200円(税込)
容量 420ml
洗浄成分 電解アルカリ水
消臭成分
除菌・防カビ

 

マツコ・デラックスさんの「月曜から夜ふかし」でも紹介されたエアコン洗浄スプレー。

 

スプレーの水圧が強力なので、フィンの裏側の届きにくい所にも効果を発揮しやすいエアコン洗浄スプレーです。液だれもしにくく、使い勝手も良いです。

 

主な原料が電解アルカリ水なので、安全性も高く小さい子供がいる家庭でも安心して使えます。

 

エアコン洗浄スプレー防カビプラス 無香性 420ml/アース製薬

価格 353円(税込)
容量 420ml
洗浄成分 アルキルアミン系界面活性剤
消臭成分
除菌・防カビ

 

超激安価格が目立つエアコン掃除スプレー。界面活性剤が主成分だから安い。

 

無香料だけでなく、フローラル、フォレストと香りも選ぶことができます。

 

緑茶ポリフェノールで消臭・除菌効果もプラスしています。また、防カビ剤も含まれていて、フィンのカビの増殖を抑えます。
フィンの奥まで洗浄できる縦長ワイド噴射ができる仕様です。

 

 

エアコン内部クリーナーシュシュ

価格 1,296円(税込)
容量 420ml
洗浄成分 電解アルカリ水
消臭成分 ×
除菌・防カビ

 

電解アルカリ水が主成分のエアコンお掃除スプレー。

 

界面活性剤、酸・リン、香料などの有害物質が入っていないので、エアコンにも優しい仕様。

 

消臭成分は入っていませんが、除菌と防カビ、防サビ効果があります。

 

 

エアコン掃除スプレーの人気商品(ファン用)

 

価格 1,950円(税込)
容量 洗浄剤230ml・すすぎ剤260ml
洗浄成分 ポリオキシエチレンアルキルエーテル
消臭成分 ×
除菌・防カビ ×

 

先ほど書いたように、フィンをいくら掃除してもファンがカビだらけならエアコンのにおいは臭いままです。そこを掃除する洗浄剤がこれ。

 

ファン用のエアコンお掃除スプレーの代表的な商品で、Amazonランキングも1位です。

 

ムース状になった「洗浄ムース」がファンにからみやすく汚れを取り、その洗浄ムースを洗い流すための「リンス液」が短時間で泡を消失させ汚れを落とします。

 

養生シートもセットになった商品で、買ってすぐに使うことができます。

 

 

まとめ

エアコンのアルミフィンやファンの自力でのお掃除は、デメリットや危険性も心得た上で慎重に作業ができる方なら行ってもいいかもしれません。可能性は少ないかもしれませんが、エアコンの洗浄が原因による事故や火災は年に数件は起きています。身近にもあり得ることと理解しておきましょう。

 

私のおすすめの掃除方法は、自分でできることはやる、高度なことはプロに任せることです。

 

フィルターやエアコンカバー、ルーバーなどは自分でできるので年に一度は綺麗にしておく。
そして、高度な技術が必要なフィンやファンなどはエアコン掃除の専門家に3年に一度くらいお願いするのがおすすめです。

 

頻度もそんなに必要ないですし、そこまで高額なものでもありません。(大手のエアコン掃除業者の値段比較はこちら)エアコンを長持ちさせるためにも、最低限必要なメンテナンスをしていきましょう。

 

お役に立てましたら、シェアしていただけると幸いです。

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