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かぐまのちから石

昔、栃木県の小木須(こぎす)という山の中に、一人の木こりのお爺さんとアカという名の犬が仲良く暮らしていた。
アカは、お爺さんと一緒に山へ薪(たきぎ)を取りに行く時も、町に売りに行く時もいつも一緒だった。
ある日、山道の藪の中で、一頭の熊が怪我をして動けないでいた。可哀そうに思ったお爺さんは、傷の手当てをしたり餌を運んだしてせっせと世話をした。
おかげで熊はすっかり元気になり、アカと一緒にお爺さんの手伝いをするようになった。
やがて何年かして、お爺さんはめっきり年をとり、やがて亡くなってしまった。残されたアカと熊は、お爺さんの墓の前から離れず餌もとらずに座り続け、
数日後にアカはお爺さんの後を追うように息を引き取った。アカが死ぬと、熊は山の木立の中に立ち去っていった。
その後、お爺さんの家に近い坂の登り口に、熊の形に良く似た大きな石が現れた。この石に荷車の後押しをお願いすると、
まるで熊が後押ししてくれるように楽に坂を登る事が出来た。その付近を「アカ熊」と呼び、いつしか「かぐま」と言うようになった。また、その石の事を「かぐまの力石」と呼ぶようになった。
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